夢の粘膜

しばらく前に失恋して以来、やたらと朝早く目が覚めるようになってしまいました。習慣が体に染み付いてしまい、特になんともなくなった今でも毎朝ほぼ決まった時間にハッと目が覚めます。はじめの頃は目が覚めるだけでなく、目覚めると既に上半身が起き上がっていたので不気味でしたが(あと、布団から出ているので寒かった)、最近では目覚まし時計いらずで便利にしています。ちなみに、夜更かししても、海外に移動しても現地時間で同じような時刻に目覚めるので不思議です。

夜は夜でのび太並みに寝付きがよく、スイッチを切ったように眠り、朝になるとスイッチが入ったように目覚めます。便利といえば便利ですが、マンガのような奥行きのない睡眠生活で物足りない感じもします。朝、布団から出られなくてグズグズしちゃうのよねぇ…というあの甘ったるい感覚が随分遠くなりました。

マンガのよう、といえば、中学生の時に1度だけ大声で叫びながら目覚めたことがあります。(走り去るリスの名前を必死に呼んでいた。)大声の途中で目が覚めて、声のはじめの方は夢の中、終わりの方は現実だったのを喉の感覚で覚えています。

最初は簡単に大声が出せていたのに、その途中、喉のところで何か粘膜のようなものにドヨンと突き当たりました。それを声で突き破るのに力が要り、その息苦しさで目が覚めたのがはっきりわかりました。テレビコマーシャルで、柔らかい膜の中に液状の薬が入っている錠剤をみたことがありますが、ちょうどああいう感じの膜が、もうちょっと葛切りのような透明感で、厚さが3センチほどあるようなイメージ。

目が覚めて目をあけたり、半寝の状態で上半身を起こす時に粘膜の抵抗を感じたことはありません。それ以来、夢というのは「どんよりと液体の中に浸っている状態」で、夢と現の境は喉のあたりにあると思っています。
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by mag-akino | 2011-11-09 01:57


アーティスト近藤聡乃ニューヨーク滞在制作記


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近藤聡乃 / KONDOH Akino

2012年5月までの文章が本になりました。

不思議というには地味な話』(ナナロク社)

57編、すべてに描き下ろし挿画つき。26ぺージの描き下ろし漫画「もともこもみもふたも」も収録。



2000年マンガ「小林加代子」で第2回アックス新人賞奨励賞(青林工藝舎)を受賞し、2002年アニメーション「電車かもしれない」で知久寿焼(音楽グループ、元たま)の曲に合わせてリズミカルに踊る少女の作品で NHKデジタルスタジアム、アニメーション部門年間グランプリを獲得。シャープペンを使って繊細なタッチで描くドローイングに加え、最近 では油彩にも着手している。2008年、2冊目のマンガ単行本「いつものはなし」(青林 工藝舎)を出版。

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