夜道ですれ違ったら一番怖いものは何か

ごくたまに「夜道ですれ違ったら一番怖いものは何か」と夜道で考えることがあります。なぜこんなことをごくたまに考えてしまうのかはわかりませんが、なんだかんだで10年くらい考え続けている問いです。(問い、という程たいそうなものではないけど。)猛獣や、拳銃を持っている人、不審者とかももちろん怖いですが、そういうのは抜きにして、一番怖いのは何だろうか。

「多摩美で有名な怪談」に「芸祭の夜、友達の後ろに頭部が異常に大きい人を見た」というのがあります。「で、どうなったの?」ときくと「さあ...」という感じの、味わい深い怪談です。この話を聞いて以来、「夜道ですれ違ったら」と考えるようになりました。(10年間も…)

そこで毎回「頭部が普通の3倍くらいある人間」から考え始めます。いや、「顔がない人」の方が怖いだろう、と続いて、そしていつも結論としては「二回りくらい小さい自分」が一番怖い、に落ち着きます。(「二回りくらい小さい」というのは、身長が低いとか、痩せているとかいうことではなく、「人としてありえない縮尺」ということです。)

10年たって、学生ではなくなり、ニューヨークに住み始めてもう3年くらいです。それでも「二回りくらい小さい自分」が不動の一位だと思うと、これもまた個人的にはとても味わい深い答えです。

ちなみに「夜、お風呂からでて部屋に戻った時に遭遇したら一番怖いものは何か」という問いもあり、こちらは「自分(等身大)」が不動の一位です。なぜ夜道が二回り小さくて、お風呂の後は等身大なのか。このことこそもっと考えてみるべきかもしれません。
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by mag-akino | 2011-11-24 00:59


アーティスト近藤聡乃ニューヨーク滞在制作記


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近藤聡乃 / KONDOH Akino

2012年5月までの文章が本になりました。

不思議というには地味な話』(ナナロク社)

57編、すべてに描き下ろし挿画つき。26ぺージの描き下ろし漫画「もともこもみもふたも」も収録。



2000年マンガ「小林加代子」で第2回アックス新人賞奨励賞(青林工藝舎)を受賞し、2002年アニメーション「電車かもしれない」で知久寿焼(音楽グループ、元たま)の曲に合わせてリズミカルに踊る少女の作品で NHKデジタルスタジアム、アニメーション部門年間グランプリを獲得。シャープペンを使って繊細なタッチで描くドローイングに加え、最近 では油彩にも着手している。2008年、2冊目のマンガ単行本「いつものはなし」(青林 工藝舎)を出版。

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