Dia:Beaconのミミズ

Dia:Beaconはマンハッタンから特急で一時間ちょっとのところにある美術館です。2004年にはじめてニューヨークに来た際に訪れて、「アメリカってすごいな(広いな)」と驚き、そのまま私のアメリカの第一印象になりました。日本からのお客さんには必ずお薦めする素敵なところです。

そのDia:Beaconは駅から少し坂道を登ったところにあるのですが、その坂道に異常なほどミミズがいます。一回目に訪れた時は雨が降った直後で余計に多かったのだと思いますが、二回目の曇りの日にもたくさんいたので、あそこには絶えずミミズがいるのだと思います。日本ではみたことがないピンク色の巨大なミミズで、そこでも「アメリカってすごいな」と思いました。

私は子供の頃から昆虫が好きで、葉の裏や草の間に何かいないか、いつも探しながら歩いていました。その習慣が体に染み付いて、今でも地面や草陰を凝視する癖が抜けません。ミミズにもすぐ気づき、Dia:Beaconを待たずして、かなり気分が高揚しました。ミミズは嫌いな方の虫(正確には昆虫じゃないけど)ですが、それでも「たくさん虫がいる」という状態に、虫好きとして興奮しました。

「Dia:Beaconに行って来たよ!」というのを聞く度に、「ミミズがたくさんいたでしょう」と言うのですが、今だに「いたいた!」という答えが返ってきたことがありません。アスファルトの上にあんなに目立つピンクのものが大量にいるのに、ほとんど気づかれていないようです。そういえば、同行した方もあまり気にしていないようだったし、前をあるいていた外国人女性も気づいていない様子でズンズン歩いていました。普段から、ゴキブリなどを見てギャーギャー騒ぐ人を見るのが嫌いなので、いち早く虫を発見した時、特に女性の場合は教えずに黙っていることにしています。そういう人ほど虫の気配に鈍感だったりして、ものすごく際どいところを触ったり、歩いたりするので、いつ気づいて叫びだすかとハラハラします。

いつまでたっても「いたいた!」と共感されないので、最近では「Dia:Beaconに行く」と聞いたら、ミミズを観るようにあらかじめ言うことにしました。虫嫌いでも一見の価値がある光景です。Dia:Beaconを目前に、緊張感を高めるのにも良いので、併せてお薦め致します。
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by mag-akino | 2012-01-11 23:51


アーティスト近藤聡乃ニューヨーク滞在制作記


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近藤聡乃 / KONDOH Akino

2012年5月までの文章が本になりました。

不思議というには地味な話』(ナナロク社)

57編、すべてに描き下ろし挿画つき。26ぺージの描き下ろし漫画「もともこもみもふたも」も収録。



2000年マンガ「小林加代子」で第2回アックス新人賞奨励賞(青林工藝舎)を受賞し、2002年アニメーション「電車かもしれない」で知久寿焼(音楽グループ、元たま)の曲に合わせてリズミカルに踊る少女の作品で NHKデジタルスタジアム、アニメーション部門年間グランプリを獲得。シャープペンを使って繊細なタッチで描くドローイングに加え、最近 では油彩にも着手している。2008年、2冊目のマンガ単行本「いつものはなし」(青林 工藝舎)を出版。

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