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学研のおまじない

先日、「不思議というほどでもないこと」について書いたら、「結構不思議なこと」を思い出したので忘れないうちに書いておこうと思います。

小学生の時に学研を読んでいたら「なくしもののおまじない」が載っていました。「なくしたものを心に思いながらハサミの刃に輪ゴムをグルグル巻き付けて机の上に置いておく」というものです。何もなくしものがなかったので、母にきいてみると、ちょうど手袋を片方なくしたところでした。早速母の黒い手袋を思い浮かべてやってみました。

次の日、小学校の給食の後、その週は昇降口の担当で下駄箱の付近を掃除していました。下駄箱の裏もホウキで掃こうということになり、友達と一緒に下駄箱を動かすと、裏から黒い手袋が出てきました。

先日のタワシの話に比べて、大分不思議です。この後も何回かこのおまじないを試して、なくしものが出てきた覚えがある(手袋ほど不思議な出方をしなかったせいか具体的には覚えていない)ので、なぜだかわかりませんがこのおまじないは効くようです。

もう一つ、経験的に効くと知っているおまじないは「巣鴨のとげ抜き地蔵」です。いろいろ作法はあるようですが、私は指にトゲが刺さってどうしても抜けない時に、紙に描かれたお地蔵さんを患部に巻きました。しばらくしてとると、トゲがなくなっています。

おまじないが本当に効くと驚きます。「そもそも効くからおまじないなのだ」と、自分に言い聞かせてもそんな理屈では気がすみません。あまり不思議だと騒ぐともう効かなくなるような気もするので、子供の頃はただ静かにうろたえていました。

「とげ抜き地蔵」の場合、トゲが無事とれたら感謝しつつお地蔵さんを飲み込み、それでおしまいです。なくしものをしたらハサミにゴムを巻き、トゲが刺さったら指にお地蔵さんを巻き、効いたらそんなものだと受け止めて、そのままそっと忘れてしまうのが良い気がします。
学研のおまじない_b0221185_11264530.jpg

by mag-akino | 2011-06-15 11:30


アーティスト近藤聡乃ニューヨーク滞在制作記


by mag-akino

近藤聡乃 / KONDOH Akino

2012年5月までの文章が本になりました。

不思議というには地味な話』(ナナロク社)

57編、すべてに描き下ろし挿画つき。26ぺージの描き下ろし漫画「もともこもみもふたも」も収録。



2000年マンガ「小林加代子」で第2回アックス新人賞奨励賞(青林工藝舎)を受賞し、2002年アニメーション「電車かもしれない」で知久寿焼(音楽グループ、元たま)の曲に合わせてリズミカルに踊る少女の作品で NHKデジタルスタジアム、アニメーション部門年間グランプリを獲得。シャープペンを使って繊細なタッチで描くドローイングに加え、最近 では油彩にも着手している。2008年、2冊目のマンガ単行本「いつものはなし」(青林 工藝舎)を出版。

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